白内障とは?
人間の眼の玉は、よくカメラに例えられます。一番奥の「網膜」と呼ばれる「フィルム」にピントを合わせるための「レンズ」、これを「水晶体」といい、透明なタンパク質で出来ています。このレンズ自体が白く濁ってしまうのが『白内障』です。
透明だったタンパク質が年齢とともに変性し、白く・黄色く濁っていくわけです。そうすると濁ったレンズを通した光がフィルムに届くため、スリガラス越しに向こう側を覗くような状態となります。濁り方によって、見えにくさの症状もそれぞれで、色んな訴えがあります。
- 全体が霞んで見えにくい
- 物が二重にも三重にもみえる
- 近眼が進行した(手元が見えやすくなった)
- 光がまぶしく感じる
治療について
目 薬
白内障の進行をある程度遅らせるためのものです。
白内障の症状を改善したり、視力を回復させることはできません。
手 術
白内障が原因で生じている症状や視力を改善させるためには手術が必要です。
当院での白内障手術について
当院では、日帰り白内障手術を行っております。
患者様おひとりおひとりの症状に対し、どの程度不便さを感じているか、またお仕事などのご事情などをご相談させていただきながら、最も適切な治療を行うことを大切にしています。
お気軽にご来院、ご相談ください。
手術の方法
当院では、日帰り白内障手術を行っております。
切開します
点眼麻酔後、角膜を切開します。
にごった水晶体を砕いて
吸い出します
濁った水晶体の中身を超音波で砕いて取り除きます。
眼内レンズを挿入します
人工水晶体(眼内レンズ)を折り畳んで水晶体の入っていた袋の中に入れます。
創口は縫合することなく自己閉鎖します。
手術にかかる時間も10分程度で、麻酔も局所麻酔によってほとんど痛みはありません。
患者様の不安・負担を出来る限り軽減する手術を心がけています。
手術翌日から、ほとんどいつもと同じ日常をおくる事ができますので、時間的にも経済的にも余裕をもって手術を受けることが可能です。
眼内レンズの種類
吸い出した水晶体の代わりとなる人口の水晶体です。
眼内レンズは「単焦点眼内レンズ」と「多焦点眼内レンズ」の2種類あります。白内障手術では一般的に単焦点レンズの眼内レンズを使用します。
単焦点眼内レンズは、ピントの合う点が1点のみになるため、遠方の見え方を重視すると近方はピントが合わないために老眼鏡が必要になります。
逆に近方の見え方を重視すると、遠くを見るときには近視用のメガネが 必要になります。
この欠点を補い、できるだけメガネを使いたくないというニーズに応えるために登場したのが多焦点眼内レンズです。
単焦点眼内レンズ(保険診療)
単焦点 ピントが合う距離が一つ
ピントを合わせる調整力がないため、遠くにピントを合わせると近くが、近くにピントを合わせると遠くが見えなくなります。ピントが合わない距離を見るためには眼鏡が必要です。
- 焦点は遠方か、近方かの、一か所になります
- ほとんどの場合、眼鏡が必要になります
多焦点眼内レンズ(自由診療)
多焦点 ピントが合う距離が複数
手元から遠くまでおおむねピントが合うため、眼鏡に依存する頻度を減らすことができます。ただし眼鏡をかけた方が楽に見える場合もあります。
- 遠方と近方の両方が見えます
- 眼鏡の装用頻度がかなり減ります
※ただし、他の眼科疾患がある場合は多焦点レンズを選択できないことがあります
当院では、患者様の目の状態とライフスタイルやご希望の見え方に応じて、十分ご説明した上で使用するレンズを決めています。
白内障手術における当院の設備
最新の検査機器や治療機器を導入し、手術による感染症等のリスクを最大限に減らすよう努めています。
白内障手術装置
超音波による最新の白内障手術装置を導入しています。
約2.4 mmという非常に小さな切開から、安全に効率よく手術することが可能となり、手術後には早期の視力回復が期待できます。
眼科手術用顕微鏡
最新の手術用顕微鏡で安全・確実に高度な眼科医療を行えます。
白内障手術はもちろん硝子体手術、網膜手術にも使用出来る手術顕微鏡です。